貯金や投資については、確実に積み上げるために「目的や目標設定」が重要だと理解しても、なかなかパッとは思いつかないモノです。
自分の今の立ち位置を客観的に見られる指標があると検討がしやすいですね。
金融広報中央委員会(日本銀行・情報サービス局内)の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)を元に各種【日本人の平均値・中央値】が見られますので、自分の現在位置確認や目標を検討する材料にちょうどいいかと思います。
一緒に見て行ってみましょう!
◆金融資産保有額(世代別)

まずは、数値を見てみましょう。
この記事の数値はすべて、「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)の調査結果を元に、少し見やすいようにダイジェストにしています。


さて、みなさんはどこのカテゴリにあてはまるでしょうか。
日本の現状を正確に表しているのは二つ目の「資産ゼロ」と回答をした世帯を含んだ数値になるかと思いますが、理由や原因はさておき、現状でゼロでない人からするとちょっと参考にしがたいので、一つ目の表をそういう人は参考にしてみるといいと思います。
尚、ここで言う平均値と中央値というのは、
- 平均値 =金額の総和を世帯数で割った数値(金額)
- 中央値 =回答者の中で「ど真ん中にいる人」の回答数値
を言っています。
単純に平均値だと「ものすごい一人の金持ちが、平均値を引き上げる」等の現象が起きるので、こういう表現になっています。
◆種類別金融商品保有額(金融資産保有世帯)

では次に、みんながどんな金融資産を持っているのかというのを種類別に見てみましょう。
アセットアロケーション(資産配分)の日本国民平均値ということですね。

この数値も、元の数値がかなり細かく出ていたので、少し項目ごとに整理をしてまとめています。ちなみに、右端の%は各欄を単純平均して検算をしているのですが、小数点第1位で四捨五入している関係で若干誤差が出ておりますので、ご容赦ください。
なお、この数値に合わせに行くのが「正解」と言いたいのではなく、あくまで投資や資産運用は各自の目標や各種状況に応じて変わってくるものですから、あくまで【世の中平均値】として眺めておくのが良いかと思います。
一般的にライフプランナーであったり、ファイナンシャルプランナーですと、「ライフステージに応じて云々・・」という説明に入る場面ですが、ワタシはあくまで「人生の目標が何か!?」推しです。
ちなみに、上の表では一つにまとめてしまってましたが、投資商品の内訳はこんな風になっています。

「自分の年齢%だけ債権を組み込もう」ということをよく聞きますが、なんらそんな感じにはなっていないですね。(笑) それだけみんな「リスク」を取りすぎ、ないし、取りたがっているということでしょうか。または、時代ごとの「流行りの投資」の違いが出ているのかもしれませんが。
ここでも、「自分の投資目的」に合わせてしっかりと資産配分について考えたいですね。
やみくもにリターンを追いかけていても、やはり成功への道は遠ざかってしまいます。
◆手取りからの貯蓄割合

手取り収入(臨時収入含む)から、どれだけの割合を貯蓄に回していたか?
という設問のちょっと面白かったので拾ってみました。ここでも、結構細かい数値は出ていますが、全世帯通じて割合が最も多かったのが「10~15%」というゾーンでした。
これは、ちょっと参考になりそうな数値ですね。
ちなみに、50代以降になると40%以上が「貯蓄に回していない」という回答になっていました。
貯蓄や投資の種銭を貯めるのには、「定率貯金」「定額貯金」をして、給料日初日に定額を別の口座へ移してしまうのが効果的です。
◆金融資産の保有目的(3つまで複数回答可)

みんな、どんな目的で貯金や投資をしているのでしょうか。
これもちゃんとありましたのでダイジェスト版で見てみましょう!

複数回答可の項目だったので、合計数値%が100を超えています。
「健康関連」というところには、医療保険等が含まれています。また、子供関連には教育費の他にも結婚資金(支援金)等も含まれています。
ここには、比較的はっきり「世代としての特徴」が出ていそうですね。
みなさんは、何を目的に設定していますか??
投資をするなら一番右の【何となく】だけはやめましょうね!
◆遺産について

なぜ遺産を残したいのか?という項目もあったのでご参考までに。
ちょっと載せにくい形式だったので、どの世代も通じて一番割合の多かった回答が、
『老後の世話をしてくれるか、家業を継いでくれるか等に関わらず、こどもに財産を残してやりたい』
という内容でした。
この辺の大衆心理は、ワタシも未研究な部分が多いので、これから大いに考えていきたいですね。
まずは、親にならないと、わからないのかもしれませんが。。
◆金融資産目標

この、【目標金額】というのも気になる部分かと思います。
こちらの結果も中身が細かいのでダイジェストでご紹介すると、各世代で一番多いゾーンが
【1000万~1500万】
【2000万~3000万】
という二つの金額帯でした。
いずれの金額も、投資の勉強を始められている皆さんならちょっとピンときちゃう数字ですよね?
そう。「長期インデックス投資」やるのにぴったり!(笑)
一般的な手取りのサラリーマンが、毎月の貯金だけで何千万も貯めるっていうと、なんかちょっとクラっときちゃいますが、長期積立投資を併用したら、途端に現実的な数字になってきます。
もしまだ投資を何も始めていないのでしたら、ぜひこのブログ内を読みまわしてみてください。
たくさん、よりよく生きるための、ちょっとでも増やすためのヒントを書いてますよ?
ぜひ、参考にしてみてくださいね。