ゼロから投資を始めるのに、この『投資信託』って非常に便利です。
ただ、世の中に投資信託って証券会社に限らず銀行やそこかしこで扱っていることから結局的に「どれがいいの??」となりがちです。
ここでは、明確に『どういう基準で投資信託は選ぶべきか』をまとめましたので、投資これからの方も、もう投資始めてる方もぜひ復習までに最後までお付き合いくださいませ。
◆そもそも投資信託とは?メリットを確認
◇一つ買うだけで分散投資を実現可能
投資信託とは、どこかのファンドが運用する商品にお金を預け、代わりに運用をしてもらうというものです。
その運用方針がだいたいの場合、何かのインデックス=指数に連動するように売買をされているので、そういったものを「インデックス投資」と言ったりします。
日経平均や、ダウ・ジョーンズ平均株価、S&P500指数など、世界にはいろいろな指数があるわけですが特徴としては、以下のような点があります。
・その指数の対象銘柄分の分散が自動でなされる
・指数の対象銘柄は「自動で入れ替え」がされることがほとんどであり、
自然と新陳代謝が進んでいく
・結果、個別株などと比して、「倒産リスク」などは基本的にない
◇「指数=インデックス」に直接的な投資が可能
日経平均やTOPIXなどの「指数=インデックス」というのは、元来は直接的な商品ではなく「計算された数値」に過ぎないので、それ自体を売買するということができないのですが、それを可能にしたのが投資信託やETFと言った商品になります。
日経平均やS&P500などの指数に値動きが連動した商品が存在することで、それをワタシたちは売買をすることができます。
株式投資と言うと、無数にある個別の企業の業績なんかを見比べて、、、と果てしない作業の末に、何か不祥事などがあれば単独で大暴落をするリスクももちろんあるなど、リスクリターンが大きいわけですが、この「指数=インデックス投資」が可能になったことによって、個別株の吟味をするまでもなく、『その指数が対象とする市場は今後伸びるか否か?』のみを考えて投資をすることができるようになりました。
◇株式の醍醐味である、「世界の経済成長」にじっくり投資できる
これも「指数=インデックス」投資のメリットと言えますが、株式投資は通常、「プラスサム」ゲームと言われ、対象とする市場が経済成長する限り、総和が大きく実っていくと考えられています。
なので、米国市場(S&P500など)のように、しっかり対象銘柄の改廃がされ、かつ今後も成長が見込まれる市場へじっくりと長期投資をしていけば、一時的な暴落等があったとしても誰もが最終的には世界経済の成長を享受できるという大きなメリットがあります。
米国の研究では、15年~20年単位の長期投資であれば、いずれの期間を切り取っても「プラス収益」であったというこれまでの歴史を踏まえても、投資対象として一考の余地があると思います。
◆投資信託を選ぶ際のポイント
◇「信託報酬」など、手数料をいかに安く抑えられるか?
投資信託を購入する際の主な手数料としては、「買付手数料」「信託報酬」「売却手数料」などが
あります。ネット証券がかなり隆盛してきたことで「売買手数料」はほとんどがゼロ円になっている
と思います。仮にわざわざ売買手数料を取っているような商品は「怪しい。。」と思ってOKです。
次に「信託報酬」ですが、これは保有資産に対して%で課されるものですが、
『払っても0.1~0.3%程度』
と思っておけば十分です。
これまで見たきた通り、投資信託やインデックス投資は『長期投資』が前提の投資手法なので、この毎年かかる「信託報酬」の良し悪しがそのままパフォーマンスに影響をしてしまいます。
なので、購入前にこの部分はしっかりと確認をするようにしましょう。
◇「毎月分配型」など、変に高利回りを謡っていないか?
株式への投資の場合、分配金が設定をされている場合はほとんどですが、この分配金が「毎月分配」になっているのは要注意です。
高利回りを実現するために、いわゆる「タコ足分配」になっている可能性が高いです。
タコ足分配とは、分配金を支払い続けるために、「元本」まで食いつぶしてしまい、どんどんとファンド自体がやせ細っていってしまう現象を言います。こんな状態で長期投資を安心してできるはずがないのは言うまでもありません。
高配当株ETFや債券投資をする場合は、また別の見方が必要ですが、通常のインデックス投資であれば、利回りよりも「しっかり成長する指数に投資されているか」の方が重要です。また、目先の利回りに捉われずに株式投資の平均的なリターンと言われる「5~8%」程度の平均利回りを目指す方が、健全と言えます。
◇分散がしっかり効いているか?投資先の銘柄は明確か?
世の中にはたくさんの投資信託商品があふれていますが、何の気なしに買ってしまうと、そもそも「これ何に投資しているの?」という商品がよくよくありますので、購入する前に投資先はどうなっているかはしっかり確認が必要です。
・まともな投資先、投資国か?
・しっかり分散がされているか?(10~20の銘柄程度では少なすぎる。最低70以上)
安心して長期投資をするためにも、倒産リスクなどは徹底的に初めから排除する必要があります。
◇投資対象の指数は今後、長期にわたって「成長」が見込めるか?
投資先の企業セクターや国・地域は、今後の成長がしっかり見込めるのかは、もっとも気にするべき部分とも言えます。
ドルコスト平均法で、じっくり長年積立投資をしたとしても、ドルコスト平均法自体は「平均買値をなだらかにする」効果があるだけなので、その購入対象指数が最終的に「右肩上がり」でなければ、総資産が目減りする一方と言うこともあり得ます。
どの投資信託銘柄を購入するかは、アナタの『どの領域が今後数十年、伸びていくか』という目利きそのものとなります。
◆おすすめ投資信託 銘柄3選
◇eMAXIS Slimシリーズ
「とにかく信託報酬を安く!」をモットーにしているという優良ファンドです。
シリーズ化されていて、よく出てくるのは「全米株式」「全世界株式」「8資産均等」あたりですが、このあたりは極論、『お好きなものをどうぞ!』という感じです。
「全米株式」や「S&P500連動」などにすれば、リターンは一番大きくなると思いますが、もちろん、落ちる時の下落幅も同様に大きくなります。
投資信託は「長期投資」を前提とするケースがほとんどだと思いますので、その場合、
「最終的に(自分の運用中に)どの経済圏が一番成長するか?」
というものに対する賭けになります。
「全世界株式」だと、文字通り「世界分散」をされるので、リスクリターンが比較的マイルドになりがちですが、これにおいても「約半分は米国株」という中身ですので、米国景気からは逃れることはできません。
ファンド自体は、とことん低信託報酬を追求した優良ファンドが揃っていますので、中身をご自身の投資目的や資産運用に合わせてしっかり選ぶ必要があります。
◇楽天・全米株式インデックス・ファンド
VTIというETFを中心に投資をしているファンドです。
「米国全体」への投資(約3500銘柄)なので、S&P500よりも広範に、文字通り
「米国が今後経済的に発展するかどうか」
に期待をするというファンドになります。
eMAXIS Slimシリーズも含め、購入には楽天証券が手数料も各種手数料も最安クラス、アプリ等の使い勝手もよく、SPUでポイントもついておススメです。楽天銀行との自動スイープによる連携も個人的には便利でお気に入りですね。
◇SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
SBI証券に口座を持っている方はこちらもどうでしょうか?
世界3大ファンドの一つ、バンガード社の運営する「VOO」という米国S&P500に連動するように運用されているファンドへの投資をメインとしている国内ファンドです。
ワタシは、口座を用途別に使い分けたい派なので、SBI証券でこのファンドを淡々と「つみたてNISA」運用して、楽天証券の方では、米国ETFの個別買い付けなどのこまごまとした運用をしています。
楽天証券おまとめ派の方は、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」を買えば同様の投資先になります。
SBIの方が若干信託報酬が現状安いですが、eMAXIS Slimもそのうち横並びになるのでは?
と勝手に期待しています。(笑)
◆まとめ 投資信託の賢い選び方
極論すると、以下のような感じですね。
①徹底的に【低コスト】を追求
②10年、20年先にも期待できる経済圏を選ぶ
③ドルコスト平均法で地道に積立投資、iDeCoやNISAも要検討!
米国株が空前の大ブームとなっていますが、さて今後の10年、20年後はどうなってますでしょうか?
これまでの約200年は『米国一強』と言える強さを誇ってきました。
アナタはどういう選択をされるでしょうか。
ぜひ、ともに今後も投資がんばりましょう!