アイネット証券のループイフダンで新機能『ループイフダンBS』というものが出てきましたね。
今回はこのBSタイプがどのようなものかを徹底解説していきたいと思います!
◆新機能『ループイフダンBS』は儲かる?どういうヒトが成功するか
私見ですが、結論から先に申し上げると、どんなヒト(考え方)だと成功しやすいか
・投資資金(余剰資金)がとっても潤沢
・短期の持ち合いトレンド狙い
⇒つまり、「玄人向け」と言えます。
ループイフダンやリピート系自動売買が初めてだよ!?っという方は、以下の記事から読んでいただいた方がいいかと思います。
さてさて、では今回登場した『ループイフダンBS』とはどのようのものかを、元からリピート系FXユーザーであるワタシの私見をふんだんに交えて解説していきます。
◆『2倍の収益チャンス』って、普通にやるより「2倍儲かる」??
ループイフダンBSとは、設定した通貨ペア、値幅に対して「B(Buy)」と「S(Sell)」の両方をひたすら同時に仕掛けていく「自動両建て」の戦略になります。
なので、レンジ相場でチャートが上下すれば、売り買いの両方で決済が積みあがって、収益が積みあがると言うものです。
詳しく見ていく前に、あらゆる投資の大前提として、「チャンス=リスク(変動率)」であるということにまず、ピンとこなければならないかと思います。
2倍になる可能性があるなら、1/2になる可能性も当然考慮できていないとなりません。
このリスク(変動率)へ対処する方法はいくつかありますが、それらの手間や対策をしても
自分の投資戦略全体に見合うものかどうかは十分に検討する必要があります。
◆『必要資金は半分』??
売りポジションと買いポジションをシステム側で相殺できるということで、必要証拠金がSとBを個別に走らせた場合の半分で取引が可能ということになっています。
ただ、以下の点には注意が必要かもしれません。
・両建ての場合、高確率で「マイナススワップ」が延々と続く
FXでは、どの通貨ペアでも通常は買いポジションか売りポジションのいずれかに「スワップ(金利相当)」がつき、それはポジションを持っているだけでほぼ毎日増えていきます。
売りと買いできれいにスワップが相殺されているタイミングであれば気にする必要はないですが、ほとんどの場合は「マイナス側のスワップが高くなる」ので、持ちっぱなしのポジションでは延々とスワップ支払いが続いてしまいます。
・資金計算は値動きでなく「ポジション数」で決まる
こちらは逆に、これまで両建てをしたことがない人には感覚が薄いかもしれませんが、両建てすると相対するポジション同士で値動きによる損益が完全に相殺されるはずので、証拠金の必要数量はほぼ「ポジション数」のみによって左右されることになります。
ただこう聞くと、「あれ、値動きを気にしなくてよくなったら準備資金が小さくて済むのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、ここは注意が必要で、このループイフダンBSだと「損切り設定は【あり】」しか選べないようになっているようです。
チャートが一方向に急変してもし設定していた「最大ポジション数」を超えてしまうと自動で損切決済をしてしまうようです。このポジションが自動で切り替わってしまうことで、資金計算、損切計算がややこしくなってますので、始める前に十分検証をしてからやるようにしましょう。
また、下落時に売りだけがどんどんと決済されてしまうと買いポジの含み損だけ残るというパターンも一方的な下落トレンドに出くわすと十分にありえます。
・含み損がなくならないので「徹底タイミング」が計りにくい
同建値で売りと買いの両ポジションを取るので、値動き自体にプラマイは発生しませんが、これを同時に決済してしまうと意味がないので、値上がり時には「買いポジ」だけ決済されて「売り」はそのまま含み損で残ることになります。
そこから値下がりしていけばいずれその売りポジションも決済はされると思いますが、その時には新たな買いポジが通常居るのでその買いポジが今度は含み損として存在しています。
という事で、基本的には長くやればやるほど「含み損が切れるタイミングがない」という理解をあらかじめしておく必要があります。
なので、考え方としては、「期間総利益>現在含み損」を見て良しとするタイミングを計るというやり方になります。
◆『アドバイス機能』で安心運用?
通貨ペア、値幅、最大ポジション数などを決めると、過去5年のチャート推移からその設定でいくらの証拠金が必要になりそうかを計算してくれるアドバイス機能が付いているようです。
これについては、もしこのBS両建てタイプをやるのであれば、少なくとも、「自分で長期チャートを読んで、自分で証拠金計算ができる」程度である必要はあるかなと思います。
まだ自動売買FXをやったことないよ、と言うヒトがいきなりやると意味わからな過ぎて、おそらく早かれ遅かれドカンといきます。
リピート系自動売買FXについては、基本的には
・長期でまったりコツコツ(初級)
・短期でレンジやトレンドをまとめて刈り取り(中~上級)
という扱いがオススメです。
このループイフダンBSという仕組みは、比較的短期狙い向けのシステムと思われますので、まったくの初心者の方はまずシンプルな「買いのみ」「売りのみ」のシステムを触ってみて肌感覚を養うところから始めるのがいいでしょう。
◆まとめ:ループイフダンBSは儲かる?
冒頭でも書いていますが、結論としては「使い方次第」です。
ただ、仕組みとしてはゼロから初心者がいきなり使って儲けられるという可能性は低いかなと思います。
まずは、シンプルなわかりやすいパターンで肌感覚を養っていきましょう。
当ブログでも、リピート系自動売買FXについてはいろいろ記事を書いていますのでそちらも参考にしてみてください。