サラリーマンであれ、フリーランスであれ、「期間限定の」業務である『プロジェクト型』の仕事に携わることが多かれ少なかれあるかと思います。
しかし、この『プロジェクト型』、向き合い方やスタンスを間違えたまま取り組んでいると一考に成果が出ず、いつまでも誰も幸せになれず、さらには余計な手間ばかりという負のスパイラルに陥りがちなのもこの業務の特徴であります。
本記事では、そもそも『プロジェクト型』という業務はどういうものなのか、また、取り組む際のポイントを5つに絞ってご紹介をしていきます。
①「ルーティン型」と「プロジェクト型」の違いとは?
「ルーティン型」:コツコツと、正確に、が求められる業務
「プロジェクト型」:必要に応じてメンバーが集められ、「ゴール」を目指す
「ルーティンワーク」と聞くと、単調な作業のつまらない仕事、、というイメージが沸く人もあるかもしれません。見方によってはそういう側面もなくはないですが、本質的には上に書いた通りに、
◆毎日コツコツと、正確に続けられることこそが一番の正義
とされるような業務です。
中にはこういう「ルーティン型」の業務にこそ、光る才能を発揮して活躍をすると言う方もみえるでしょう。
逆に、そういう方にとって「プロジェクト型」の業務と始めて遭遇すると、勝手作法がわからずにしっかりとしたパフォーマンスを出し切れなかったりすることも間々あります。
『プロジェクト型』という時には、
◆ゴール(目的)の達成を目指す
ために、あらゆる手段を講じて邁進することがメインとなり、文字通り『目的の達成』が最大の成果目的となります。 なので、なんとかして【成果】を出さなくてはなりません。
この、(比較的短期間で)「求める成果を出す」という時に必要なポイントを以下に解説をしていきます。
②「プロジェクト型」の仕事でのポイント 5選
◇必ず「テーマ」「ゴール」「タスク」の3つを意識して設計と管理を
「テーマ」:分野、カテゴリなど、課題や目標に関する大きな枠組み
「ゴール」:自分が何を目指すのか、目的・目標
「タスク」:ゴールに到達するための「具体的な行動」内容
※ゴールまでに1年以上かかるような規模の場合は、
「中間指標(マイルストーン)」を設定する。(1か月~四半期単位 等で区切る)
プロジェクト型の仕事は、ほとんどの場合は「複数人」による【プロジェクトチーム】が編成されています。そのチーム内でのいかに情報や進捗状況を共有するかは、成果を出すカギと一つと言えますが、その際に「木を見て森を見ず」な議論をしていると、非効率の一途をたどることが多いです。
課題や目標、業務について、この「テーマ」「ゴール」「タスク」の視点で振り分けることが、迷子防止の第一歩になります。
◇最適なメンバーをプロジェクトへ配置する
【自分自身の強化】
・「知識」は必要都度に習得し、プロジェクトを達成する「知恵」を鍛える
⇒未知、未経験のことでも対処可能となる「考え方の型」を習得する
プロジェクトの参加するものの心得としてはまず、自分自身を「プロジェクト型に適応させる」という観点が必要です。新しい業務スキルとして、これは受け入れましょう。
上に書いたような、(プロジェクトを推進する上での)「考え方の型」を身に付けているヒトは、『プロジェクトリーダー』『プロジェクトマネージャー』としての活躍が見込まれます。
【プロジェクトに必要な人材の収集】
・「専門知識、経験者の知恵」
⇒まずはWebで自分で調べる。手に負えないモノは知識の入手ルートを別途検討
・「単純な工数(人手)」
⇒社内調達可能か、外注が必要か
プロジェクトに関わる際は、大なり小なり「未知なもの」に関わる必要があるケースが多いと思います。そんな時には、今の時代、まずは「Google検索」しっかりしましょう。
単純な「一般知識」というレベル感であれば、まずどんなことでも見つかります。
予習をして、臨みましょう!
また、調べるほどに「熟練の知恵」のようなものが必要と判断されるケースもあります。
その際にやっと、プロジェクトへ招くべき、必要人材としてどこのどういう人材が必要かの検討もします。成果を出すのが第一なので、使えるものは何でも使う意識が重要です。
◇徹底して「コスト意識」を持つ
・ゴールを達成した際の経済的価値、
達成するまでのコストパフォーマンスを常に考える
※コストとは、人件費、外注費、資材費、自分(プロジェクトリーダー)のコスト、すべて
コスト意識を忘れてはならないのは、言わずもがなですが、難しい問題に立ち向かっている時ほど忘れがちになります。
常に、「初期費用・初期投資」「ランニングコスト」など、お金が動くタイミング、大きな金額の動き、定常的な支出など、意識を全方位に向けて防ぎましょう。
もちろんこの「コストバランス」は、プロジェクト成否を分ける重要なポイントです。
◇考え方を常に柔軟に保つ
「こだわり」は成果の質を上げる効果がありますが、全体最適から逸脱することもあります。
ここでも「木を見て森を見ず」ということにならないよう、力の入れ方のバランスに配慮しましょう。 ※優先順位の変更、プロジェクト自体の凍結・放棄、特化 など
◇報告、書類作成(企画書、提案書、業務マニュアル等)についても、【目的】に応じて対応する
☆前提:共有する文書は「データ」で、一時的な報告・相談は「早くできる手段で」
・企画書、提案書 ⇒顧客提示したものなど、過去事例として残して共有
(形と言うよりは、その当時の「考え方」を残しておく)
・報告・相談等 ⇒形より「網羅性」と「課題点」が過不足なく伝えられることを優先する
・業務マニュアル ⇒誰かへの「引継ぎ」を意識して随時作成。
仕事をやりっぱなしにしない。=自分の頭の整理、ノウハウの体系化の作業
③「迷子」になったときに基本方針
プロジェクトの推進において、どうしたらいいのかわからなくなったら、
①「目標・目的」を何度でも見返す
これこそが、「唯一の正義」でもあります。何をしているのかわからなくなったら、必ず「目標・目的」に立ち戻りましょう。
②自社の「社是・社訓」があれば、これを読み返す
企業であれば、この「社是・社訓」というものがだいたい決めてあることが多いですが、抽象的な言い回しであったり、会社によっては普段はあまり目にすることもなかったりで意識するタイミングが少ない人も多いと思います。しかし、この「長年その組織を見守ってきた考え方」というのは、道を見失った時のヒントに得てしてなります。
③先輩・上司に忌憚なく相談する
詰まったら、やはり人にざっくばらんにでも「話をする」と、意外と冷静に頭の中の整理ができます。整理ができた話をされた相手は、「それならこうしたら??」と、意外なほどにすんなりとした回答があったりもするものです。
プロジェクト成功のカギは、「様々なヒトとの接し方」でもあります。
ぜひ、「いろんな人を巻き込んで、よりよい成果を目指してみましょう。」
巻き込み方もアナタのスキルです。「余計なことをいつも持ってくる面倒な奴」と思われるのか、「厄介だけど、関わると面白いやつ」となるかはそれこそ普段のアナタの行動次第です。
生きていると世の中には、ありとあらゆる『プロジェクト』が存在しています。
ぜひあなたが、力強い素敵な『プロジェクトリーダー』となって、周囲と一緒によりよい成果を達成していってくださいね!