アセットアロケーション(資産配分)を考える際に、検討したい項目の一つに今回話題にする『債券』の比率をどうするかとういうのが話題になります。
その場合、日本はおなじみの「ゼロ金利政策」真っ只中なので、円資産を持つ我々からするとほとんど魅力を感じません。(海外から「為替ヘッジ」をかけると円債券にもメリットがあるようです。)
なので、『守りの債権』を攻略するには必然的に【海外債券】を検討することになります。
そこで、自然に分散も効く「ETF」の出番ですね!
今回は、【海外債券ETF】について、どうやって投資をしていくかの検討をしています。特に、投資初心者の方向けをイメージして書いております。ぜひ、最後までお付き合いくださいませ。
◆債券ETFの魅力・メリット
海外債券ETFのメリットと言えば、その資金量、分散具合、投資先特性(債券)からくる、
- 値動きが安定、暴落にも強い
- 安定した配当金が期待できる
という部分に尽きるかと思います。
ローリスク、ローリターンの部類と言えますが、債権の特性上『分配金が安定して入ってくる』のが期待できますので、中長期的に安定した資産成長が見込めます。
では、具体的にどんな銘柄があるのか、見て行ってみましょう。
◆海外債券ETF 6選
本記事では、楽天証券から購入可能な海外債券ETFの「純資産総額ランキング上位5本」+1本の計6本で比較してみました。
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数値については、ファンドもまたがるために一概に直接比較が難しいですが、できるだけ感覚的に比較をしやすいように無理くりワタシが数値を突っ込んである部分もあるので、あくまで購入時は、直接、証券会社やファンドの元ページ等を改めてご確認くださいませ。
こちらが、ワタシが今回まとめている一覧表になります。
少し字が小さいかもしれませんが、適宜拡大をしてご覧くださいませ。。
では、個別に各銘柄を見て行ってみましょう!
・AGG
海外債券で言えば一番有名でしょうか。何と言ってもその純資産残高が債券ETFカテゴリにおいては堂々の1位に輝いています。全米国ETFの中でも資産残高は6位に入る実力です。
ポイントとしては、【ベータ値の低さ】【経費率の低さ】ですね。
ベータ値とは、「市場に対してどれだけ相関性を持つか」という指標で、計算式は運用ファンドのブラックロック独自となりますが、-1~+1まであるうちの『ほぼゼロ=0.08』なので、「ほとんど市況に影響を受けない」と言えます。
債券投資は、本体価格の値動きを気にせずに、淡々と配当をもらい続けたいという投資なので、値動きしにくいのは重要なポイントです。
投資先の信用格付けとしても、AAA(約70%)~BBBまでとされており、40%程度を米国債で運用しているので安心感がありますね。
・BND
こちらはバンガード社の大型債券ETFになります。AGGの対抗馬で、後発ながら若干経費率がAGGを潜っていることもあり、最近は猛追をかけているようです。
どちらも数値上はよいファンドと言えるかと思いますので、どちらでも『お好みの方で!』という感じではありますが、ワタシは個人的にはブラックロック(iシェアーズ)の方が、日本語サイトがちゃんとある分、情報が得られやすいと感じたので、個人的には「AGG派」ですね。
・VCIT
3位と4位はいずれも『中期社債』に分類されるETFです。
ファンドの国債への投資比率が下がり、社債への投資に割り振られているので、債権の中では【ミドルリスク・ミドルリターン】の部類に入ります。
こちらのETFについては、表中のワタシの黄色印も何もつけていませんが、なんとも『中途半端!』な感じが印象的です。 次のLQDがもう少し特徴があって面白いですよ?
・LQD
こちらは「投資適格社債」と銘打たれてますが、その投資対象の格付けとしては、BBB~CCCの中で投資がされています。BB格付けへの投資が一番のウェイトを占めており、ミドルリスク、ミドルリターンの代表のような構成です。
一般的にはBBB以上が「投資適格」、BB以下を「投機的格付け」と呼ばれたりします。
資産構成としては、AAA~Aで約47%、BBBで51%という感じです。
わざわざ債券で少し利回りを高くするためにリスクを取るのであれば、これくらいの利回りは欲しいかなというのを実現してくれているのがLQDですね。皆さんは数値をみてどう考えられますか?
・BNDX
こちらは米国以外の世界債券で、銘柄の構成比率のトップは日本だったりします。
国・地域の分散を検討したい場合は、検討対象になりますね。
・HYG
HYGは上位5本には入れませんでしたが、話題によくでる人気銘柄なので、取り上げてみました。
こちらはいわゆる『ジャンク債』に投資をしている、債券の中では『ハイリスク・ハイリターン』を狙う銘柄になります。
資産構成としては、BB債55%、Bで31%、CCCが11%という感じです。
格付け低めの企業なので、ベータ値も取り上げた中では一番高く、市場の価格変動に一番影響を受けやすいという特徴があります。
◆まとめとワタシの私見!
さて、簡単に6本の海外債券ETFについて見て参りました。
難しい数値比較をやろうとすれば、どこまでも泥沼のように勉強すべきことが出てきますが、まずはここに書いている程度ででも、全体の概要をつかむにはいいかなと思われます。
ワタシの個人的には、各社似た商品がある中でも、「日本語サイトがちゃんとあって、比較的情報が取りやすい」という点と、もちろん実力も申し分なしというところでブラックロック(iシェアーズ)推しかなぁと思っています。
※証券会社は、あまりこまかな情報を載せていないので、中身がわかりづらいです。
なので、
メイン=AGG
サブ=LQD または HYG
という構成で、今は少しずつ買い増しをしている感じです。
みなさんもぜひ、債券ポートフォリオについてこれを機に検討してみてくださいね。